なんてことない暇つぶしに見た映画が思ったよりよかった時ってすっごい得した気分になりませんか?
何ゆえにこの映画を予約録画していたのか自分でもわからないけど、
あまりにヒマな休日の午後に何気なく見はじめたこの映画、とっても良かったです。
グリーンフィンガーズ
「グリーンフィンガーズ」は実話を元に刑務所の作業の一環として導入されたガーデニングによって囚人達やそれを取り巻く人々がそれぞれの人生を見つけていく話。
「実話」ってところが逆におとぎ話のように感じる不思議なタイプの映画です。
でもあくまでもコメディー仕立て。
囚人ゆえの後ろ暗さでビターさを、軽快なセリフ回しでサクサク感を、ほんのりラブストーリーも絡んでの微スイート感にガーデンの花々の色がちりばめられた、1品のデザートとして申し分ない映画です。
ガーデニングは人生の箱庭
ガーデニングは哲学。
そして技術力。
でもそこに作る人の「パッション」がなければ庭に命が宿らないようです。
映画の中ではさまざまな名言も登場しますが、私が一番印象的だったのは、英国でガーデニングの権威として活躍する有名な女性が娘との口論のあと一人つぶやくこのセリフ。
「ガーデニングが好きなのは(植物が)口答えしないから」
ガーデニングの権威の口から出るセリフだけに“深い!”と思いました。
言われてみれば勝手に植えられてそこ花開くようにあれこれされて、
植物たちにとってみればガーデニングは人間のエゴでしかない。
それでもどんな環境に配されても必死で生きる、
花を咲かせることだけを考えてただベストを尽くす。
、、そこに主人公達の人生が重なります。
そして私たちひとりひとりの人生も。
なんとなくな気分をほんのり前向きにしてくれる名作
元気があるわけでもないわけでもない日になんとなく観ると日常生活にはちょうど良い具合のポジティブ感をもらえる映画です。
「かもめ食堂」に加えて私のマストハブリストに追加決定。!
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