今、フランスで就職の面接があるなら、私は堂々とこう答える。
「フランス語はこのとうり、英語は読み書き会話一通りこなせます。イタリア語もわかります。」と。
ニホンジンの基準で言うと「フランス語は会話に問題なし、英語は中学英語の文法を忘れてる位のレベル、イタリア語なんて「チャオ」くらいのものです。」だと思う。
でもいいの。
フランスでは外国語で数字の1から10まで言える言語は「しゃべれる」言語。
「おはよう」「ありがとう」の挨拶一通りできれば「会話可」。
読めたり、書いたりできるのは「よく知っています」なんだから。
先週イタリアに行って、思ったよりも全然言ってることがわかるし、
言いたいことがほとんど通じるのでビックリした。
イタリア語の勉強は観光用の指差しイタリア語会話の本と
フランスで買った「あっという間のイタリア語」(自分訳)みたいな
フランス→イタリアの基本の文法本をチラ見したのみ。
同行者がイタリア語が(フランス語も)しゃべれる方だったので
安心しきってたのもよかったと思う。
リラックスして「いざとなったらフランス語で」と思ってると、
自然と何言ってもわかってもらえるし、相手の言ってることもわかる。
「言ってること」というより「欲してること」がわかるだけど。
例えばミラノについて早々のタクシーの運ちゃんに
(6ユーロの運賃に10ユーロ札をだしたら)
「1ユーロ(コイン)あるとうれしんだけど」ととっさに言われた時も
文としては全く聞き取れてないのに
すぐさま「あぁ、あるよ」みたいな反応できて驚いた。
頭の中での作文がニホン形式からイタリア形式ではなく、
フランスからイタリア移るだけだから「間」がほっとんど同じ。
どこの国の会話にも独特の間があって
例えばニホンでおばちゃんが「あら?お出かけ?どちらへ?」と言われても
「ちょっとそこまで。おほほ。」とすぐさま返せば済むだけの会話ってある。
ここに変な間を置いてから「、、えぇ実は、、白髪染めに美容室まで」なんて言われても
妙な間の後の返事だけにかえってなんて答えていいかとギクシャク。
それと同じレベルの意味のない会話が7割を占めるヨーロッパなんだから、
「間」さえ掴めば簡単といえば簡単なのかも。
だいたい人の言うことなんて98%聞いてない人達だから、
私が何語をしゃべろうが関係ないって言うのがホントのところだろう。
だから外国旅行に行くのに、それほどのボキャは必要なし。
かえって考え込んで間をおくより、ウイでもダーでもハイでもいいから即決即答がキモ。
私自身がガイコクジンに接客する身なので、よくわかる。
ガイコクジンに考え込まれて黙られちゃう間が一番きついのよね~。
ガイコクジンだからその「間」がいつまで続くのかこちらには皆目見当つかいし、
何に対して悩んでるんだかもわからない。
母国語でいいからあーだこーだ言ってくれたほうがヒントがあるってもの。
私はイタリア語しかしゃべらないおっさんとかに接客することもあるけど、
相手ががんとして「○○!」って言い続けてくれれば
こっちも「アレかな?コレかな?」って提案できて、ゴールに近づける。
ちなみに私は切羽詰って説明の為に書いた絵が上手すぎてウケルことがあるよ(笑)。
「芸は身を助る」の好例?
流暢に操れるはずの母国語でも通じあってない人は多いはず。
母国語でこそ「何を伝えるか」を意識してみるといいかもね。
HERMES UN JARDIN SUR LE NIL
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