今やすでに季節の風物詩的な扱いなのですが、
先日また朝のニュースで日本人のイルカ捕獲の壮絶シーンが伝えられていました。
しかも今回は声を荒げて抗議活動に抗議する男性の映像も。
ことニホンジンに関しては普段にこやかでおとなしい映像しか見たことないので
そっちのほうがショックだったフランス人も多いかも。
海の哺乳類捕獲に関してはどういうわけかものすごく敏感な欧米人。
同じ哺乳類なら陸と海でなぜそんなに態度を変えるのか?というのが
私の素直な感想ですが、
いつもこのニュースの季節には「同邦人として申し訳ない」気持ちいっぱいで
〝その話題はださないで〟オーラを発しています。
哺乳類じゃないけど、個人的にこんな体験をしたことも。
昔付き合ってたフランス人と高級中華料理を食べに行った時のこと。
開口一番「もちろんフカヒレ!」とオーダーした時、
一瞬浮かんだ悲しそうな顔。
その悲しさはサメに対してというより
「文化の違い」に対してだったのだけど、
「だからしょうがない」と理解した時の顔。
「しまった!フカヒレもだめか!」という私の気づきに
「頼んじゃったものはしょうがない、僕も食べるよ」と言った時の顔、、、。
異文化カップルが乗り越えなければいけないタブーのズレ感の壁でしたね。
そのズレはまさに捕鯨やイルカ捕獲に対する欧米人と日本人の距離感そのものでした。
その気まずい体験から今だフカヒレ食べるのは日本人の前でのみ、とか
「ホタテの貝柱はOKだよねぇ?」とびくびくしたり、
「シラスの釜揚げは叩かれない?」「ウニ食の知名度は?」と
海で捕れたものへの「食べる、食べない発言」には厳重注意しています。
当然、小学生の頃の給食でくじらが出たとかはフランス人には言いませんし、
最近は日本海に出没するあの超巨大くらげまで食べることはできるかぎり伏せます。
海の問題はセンシティブ。
取り扱いに注意しましょう。
ニュース番組も日本人へのフォローのためか、番組の最後に「ニホンの動物園でレッサーパンダがチューする映像」を入れていた。まぁ、イルカやクジラを捕獲するのはほんの一部の日本人だし、その理由もいつも同じで堂々巡りってみんなわかってるからね、、、。ただ次に自分がイルカに産まれたとして、あのように殺されるのは納得いかないことだけは確か。命の尊厳ってこんなレベルでも理解可能なはずなのに。
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