10月も終わりだっていうのに突然関東に接近した台風。
本当にニホンって災害大国ですね。
年間を通して温暖で過ごしやすいといわれるコートダジュールですが、
それでもたまに大風や大雨に見舞われることがあります。
そういう時は日ごろ温暖なせいか、風も雨も半端なく、
私は一度大雨で床上浸水したことがあります。
それはまさに〝バケツをひっくり返したような〟大雨が
1~2日間降った9月のある日のこと。
秋で雨のジュアン・レ・パンは人生を投げ出したくなるほど退屈になるので、
大事な人生を投げ出さないために友人宅へ遊びに行き、
翌日帰ってきたら、玄関前が池になっていました。
ドアを開けたらその池の水がどどーっと部屋に流れ込み、
隅から隅までひたひたに。
それでも後はシャワー浴びて寝るだけだったので、
今や浮島のようになってるベットの上で寝てしまえば大丈夫かな?と思ってました。
でも、足が常に濡れてるのって、想像以上に精神的ダメージが大きんですよね。
水に浸りながら、トイレを済ませ、歯を磨いて、明日の用意して、、、。
浸水は床上2センチ程度だってのですが、どこで何しても足は水に浸かってるわけです。
寝る頃にはすごーーーく落ち込んで、
(それに雨は止みそうになくどんどん浸水量が多くなっていくので)
観念して、上の階に住んでいるご主人のところへSOSを出しました。
当時私の住んでいた部屋はヴィラの半地下の召使部屋。
ご主人の住む階は日本の1階、その上2階分が客室でした。
階段をトントントンと登った1階では
まったくもっていつもどうりの生活が繰り広げられていて、
「ひとり難民」「ひとり避難」「ひとり被災者」状態の私が
焦燥しきった顔で「下の部屋が浸水で、、、今夜だけ上の階に泊まらせてください」と
頼むとご主人は驚いて
「下がそんなことになってるとはぜんぜん知らなかった!上で寝なさい」と
かなり同情してくれました(笑)。
ひとつ屋根の下での被災→避難→ヴィラの客室で眠る、、という流転ぶり。
「いつだって犠牲になるのは貧乏人さ、、、」そんな卑屈な気持ちにさえなりました(笑)。
しかし驚くべきは翌朝!嵐も去り、いつもの好天になっていたので、
「さて、あの部屋の水、どうするかね、、、」と対策をたてに
出勤前に部屋の様子を見に地下に降りたら、大男2人の姿が!
ホテルの力作業担当の同僚たちが、業務用の水かきを手に排水作業していました。
元オーナーだったご主人が私のためにホテルに連絡し、
男手を呼び寄せていてくれたのでした。(ヴィラはホテルの真向かい)
2人のプロフェッショナルのおかげで、
午前中のうちに排水、清掃、すべて手際よく片付けられ、
あとは地中海の太陽で乾かせば出来上がり♪という状態にまでなっていました。
正直「これ私のテイストじゃないな」と疎んでいたカーペットまで
きれいに処分されていて得した気分♪
非力なアジア人ひとりの力じゃこんな短時間で
あんなにきれいに後処理できなかったと思います。
本当にこの2人にもご主人にも感謝、、、、。
ところがその2人にお礼を言いに行くと、
「○○(私の名前)、パンツ脱ぎっぱなしじゃなかった?」とニヤニヤしています。
「どんなパンツ?」「こうでこう」「ギャーーッ!!」
フランスの家って中央暖房で、
冬場はヒーターの上に洗濯物をかけとけば一晩でからからに乾くのです。
そこで乾かしていたパンツの一枚がヒーターの裏側に落ちてたのが、
浸水で浮いて出てきたみたいなんです。
同僚にはいてるパンツを見られるこの恥ずかしさ!!
〝パンちら〟みたいなときめきもなく、ただただ洗濯物のパンツを見られるこの無念さ!
せめて洗ってあるものでよかった、、、、(?)。
毛糸のデカパンとかじゃなくてよかった、、、(笑)。
私の場合は浸水で失ったものはこのパンツや
床に置いていた雑誌類くらいで済んだからまぁ思い出話ですむけど、
同じ大雨でやはり浸水した知り合いはモケ(大きなジュータン)から、
床置きしてたステレオも被害をうけたそうで相当にへこんでました。
私の部屋の浸水は玄関前の排水溝に落ち葉が溜まっていたことが原因らしく、
その後も大雨の度に(秋口に多い)「こんなに降ったら、、」と
パンツの一件と共にトラウマに(笑)。
自然災害の多いニホンの皆様、人間持っていけるものって本当に少ない。
日ごろからモノは少なく、知人・友人を大切に生きたいものですね。
ちなみにこの大雨で浸水などの被害を受けたのは間取りの関係で水はけの悪かった家のみ!「運が悪かったわね~どんまい!」の一言で片付けられます。さすがコートダジュール!
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