イタリア人のお客様

マリーニ氏は毎年3週間ほど滞在なさる常連さんでご自身の会社で日本人のプログラマーを雇っていたことから日本人の仕事っぷりを気に入り日本びいきになったそう。
そんなご縁で仕事中に声をかけていただくこともしばしば。
覚えてる日本語が「ゼンゼンダメ!ヤリナオシ!」だそうで、いかに彼のところではたらいていたニホンジンプログラマーが仕事に厳しかったかよくわかって、おかしかった。
もちろん今年もいらっしゃって、「オハヨウゴザイマス」を言おうとするのだけど、長くてダメみたい(笑)。
先日とあるソワレで偶然に同席し、イタリアなまりのかわいらしいフランス語でマリーニ夫妻の京都旅行の話をしてくれた。
察するところ『柊屋』とか『炭屋』などの高級旅館に間違いないのだが、ついて早々荷物を「トコノマ」に置いたら「(仲居さんに)速攻、どかされた」とか朝ご飯がすごい量で「朝から魚とか無理だから~」とか「木の風呂桶が素晴らしかったけど中で体洗っちゃいけないってなんで~?」とか。
3食ご飯でもう無理~と思ってたらデパートでフォションのバゲットを発見。バックに忍ばせて仲居さんが見てない隙にバゲットでご飯を食べたとか、「布団が固くて痛い~」とか「部屋のどこにも座るところがないの~(イスがないって事)」とかガイジン旅行の基本なんだけどやっぱり面白いよね。
新幹線の「弁当」はファンタスティック!
駅でみんな小さいビンの何かを飲んでてミステリアス!
自販機であったかいお茶が出てくるなんてアンビリーバボー!
しかもあったかい「ミソスープ」まであったんだよ~!!と奥様と一緒に面白おかしく話してくれた。
話上手でたあいもない話でも場が盛り上がる。
というよりむしろ、こういう場だからこそ(ちょうどニホンジンの私がいたから)この話を選んで場を和ませるマリーニ氏。
社交の嗅覚が優れてて技術も磨かれてるソーシャリストの彼にとっては簡単な小話が社交力ゼロの私にはまるで軽やかなシャンパンの泡のような魔法にかかった様なひと時だった、、、。
『上機嫌の作法』を地で行く素敵なセニョールだった。

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