コートダジュールでやむにやまれず車を運転し始めた私ですが、
実は天性の運転センスのなさの持ち主。
縦列駐車が出来ないとかそういうレベルではなく、
バックで車庫入れの途中でハンドルがもうどっち向いてて
どうなっちゃってるのか分からなくなるタイプ。
普通の駐車で出たり、入ったりを同じ角度で切り替えし続け、
入ることも出ることもできなくなって、
なんかもうどうでもよくなってきてしまうタイプ。
日本だとその辺のお兄さんとかに駐車をお願いしたりもできたんだけど、
でもここはフランス。
そんなことしたら、車ごと持っていかれちゃう。
だから極力運転しないで済むようにしています。
(しかしこれも運命なんでしょうか?私の相方は運転免許を持ってなく、
取るつもりさえない奇特な男。駐車を代わって欲しくても、
車のへんなマークが点灯しても、自分で解決するしかないのです~。)
コートダジュール人の運転の「なんでもありさ」を間のあたりにしてたので
彼らの中で自分が運転するなんてどうなるものかと思ったけど、、、
意外となんとかなるものなのね、というのが正直な感想。
まず歩行者が好きなときに好きなところで横断する問題。
それを予測できる道では皆なんとなく意識してるので
仮に前の車が歩行者のために突然止まっても、後続車もわりかしちゃんと止まれます。
ウインカーを出さない問題。
ダジュールでウインカーは自分がどうしても右折、左折したい時に使うもの(笑)。
私は追突を避けるために使っていますが、
ウインカーを出すだけでエレガントな運転マナーの持ち主を認識されます。
おばさんドライバーは当然そんなもの使わず、やりたい放題ですが、
だいたい車体がすでに行きたい方へ向いてるのでわかります。
子供飛び出し問題。
フランスで子供がひとりで歩いてることってまずありません。
男の子達の自転車軍団もそんなに見ないです(多分自転車はすぐ盗まれるから)。
子供が遊ぶのは公園内と決まってて、必ず保護者がついているので、
子供がふらふらしてたり飛び出してくるっていう環境が少ない印象です。
出会い頭の衝突問題。
注意力散漫でエゴイスティックな性格を持つフランス人。
運転で一番恐れていたのは、突然の飛び出しや道路標識の見落とし、
左右の確認ミスなどから引き起こされる接触事故でした。
でも、意外にもそういうのもあまりないんです。
私の分析では締まり屋のフランス人のこと、
接触事故で修理代を払うなんて絶対にイヤ!
だから絶対にぶつけない!ぶつからない!ようにしてるんだと思います。
そういうことはできるのね~と感心しきりです。
また、フランスで運転を始めて気がついたことに
カーブミラーの少なさが挙げられます。
印象として日本の1/10くらいしかないのではないでしょうか?
なぜここにない?ここにミラーさえあれば滞りなく進むのに!ってところにもない!
私の分析では(しつこい?)ミラーがあっても気付かず、見落としての事故、
あるいはミラーに気を取られてかえって混乱して事故、の恐れがあるからじゃないかと。
ミラーがないがゆえに双方徐行して確認を余儀なくされているのですから。
そしてrond pointの存在。
日本語ではロータリーと言うらしいが、凱旋門に代表される、
信号のない大きな交差点です。
そこを通過する車はは誰でも一度そのサークルの中に入ってぐ~るぐるに参加して、
目指す方向へ去っていく、一期一会の車の輪舞であります。
始めは「なんだってすぐ横の道に左折したいのに直進してぐる~っとpoinを回らなきゃいけないのさ?」とも思っていたけど、(ショートカットするアウトローもいます)
このワンクッションでものすごく事故が減るって感じてます。
このロータリーの中はすでに中にいる車優先で、あとは基本の右優先。
そぉ~っと入って、入っちゃえば後は出ることを意識するのみ。
これがあると真ん中に植木やオブジェのスペースが出来て、町並みに余裕ができるし、
信号機を設置することで消費する電気代やもろもろの維持費も節約できます。
朝方や、夜中に、誰もいないのに信号が赤だから待ってなきゃいけない
あのエネルギーやガソリン、時間のロスがありません。
私の分析では(博士か?)他人(特に行政に)命令されるのが大嫌いで、
自分のペースで動きたいフランス人が信号機に従うストレスを軽減させるために
開発された、人間心理に基づいたシステムだと思っています。
「信号や道路標示を皆が守るものだ」と想定して作られてるのが日本の交通法規、
「決まりを人は破る」と想定されて作られているのがフランスのそれだと思います。
だからフランスでは「あとは各々に任せるから、最低ココだけは守って」というラインでしか決め事がありません。
だからかえって、自分で気をつけるようになるし、
車同士でコミュニケーションしながら(映画の「CARS」さながら)会話のように交差し、臨機応変に動きを変えていけるのです。
その点では「ルールは絶対」と思ってる日本での衝突事故の凄まじさの方が怖いです。
じゃあ、フランスでよく見る、激しくぶつかった跡のある車の多さは何?と
思われるかもしれません。
私の分析では、あれのほとんどは自滅(駐車の際に車止めに激突、カーブを曲がりきれず激突、など)パターンだと思います。
不満はガソリンスタンドが無人なこと。日本の王様気分のガソリンスタンドサービスを当然のように思っていたのでショックでした。(しかもガソリンは日本の方が安い!)
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