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季節労働で学んだこと①

南仏に行くまでは「季節労働者」という単語には
どこかしら「うら悲しい」イメージがありました。

季節労働で学んだこと①

セゾニエ(季節労働)への偏見のなか自分がセゾニエへ

貧しくて出稼ぎ、、、家族と離ればなれの寂しさ、、、。
冷遇、働けど報酬は雀の涙、不安定な雇用、、、。
たぶん幼少期にまんが世界名作劇場をよく見ていために〝季節労働=貧しい移民の労働体形 → 貧しい定めを受けた者たち=季節労働者〟とかってに解釈し、刷り込んでしまっていたと思われます。

だからまさか自分が季節労働者になろうとは思わなかった(笑)!
異国の地で(労働の)選択肢が極端に限られてるとはいえ、自身が〝貧しい定めを受けた者たち〟になることは(自分の中での定義で)ニホンで一般的な生活(つまり世界的にはハイクレードな生活)を送っていた私にとって少なからずショックなことでした。

セゾニエだらけのコートダジュール

それでもワーホリだし、フランス語も英語も話せなければ致し方ない。
働かせてもらえるだけでもありがたいと正社員に引け目を感じつつ働きだしました。
そしたら、、、周りは季節労働者だらけじゃないですか!
特にここがコートダジュールでとりわけジュアンレパンという地域がら、労働者=季節労働者orスタジェール(研修生)と言っても過言ではない有り様。

リゾート地は年間人口推移の差がものすごく激しい

ジュアン・レ・パンには夏になるほどリゾート客が増える。
夏になるほどレストランが開き、ホテルも開き、ブティックも開く。
店が開けば開くほど従業員が必要になるし、ホテルやレストランが高級になればなるほど多くの従業員が必要とされる。
通常の従業員数ではサービスが追いつかないは当然のこと、逆に冬場はお客がほとんどいなくなるので、通年で人を雇うことはまずありえない
だからジュアンでは季節労働が当たり前で、季節労働目当てに近隣から集まる人でごったがえしてさえいるという流れになります。

リゾート客もどっと押し寄せ、それを待ち構える労働者もどどどっと押し寄せるので町は人口10倍?20倍?冬場は老人しかいない静かな町は「もう嘘でしょ?渋谷なの?懐かしい」とさえ思えるほど豹変するのでした。

180度くつがえるセゾニエへの偏見

リゾート地をコンプリートするつもり?のセゾニエ

季節労働が刹那的だと思っていたけれど、私を含め条件が合えば毎年同じ店で夏に働く「常連のセゾニエ」も多いし、同じ町の中の違うホテル・レストランを転々とする者も多い
ざっくりと一昨年はニース、去年はカンヌ、だから今年はジュアン、とコートダジュールのリゾート地を流浪する者もいるし、今年はコートダジュール、来年はビアリッツ(フランス西海岸の高級リゾート地)かな?とフランス国内のリゾートを回る者もいる

そしてどのタイプにも共通しているのは「働いた後はビーチやクラブ♪」という「労働/プライベート一体型」で季節労働を選んでいるところ。そう、要するに楽しんでいるのです。

季節労働で学んだこと③
本文と写真は関係ありません

家族単位でリゾート滞在中にバイトするセゾニエ

ある夏の私の同僚はカップル採用(!)だったのですが、なんとその夏に、互いの両親とともにバカンス用の家を借りてそこから自転車通勤してました。
家族全員で1ヶ月間まるまるリゾートで暮らして、でも学生である彼らだけ午前中働き、午後はビーチ、夜は家族でBBQみたいな暮らしです。
リゾートを楽しみながらお金を稼いで、9月ごろ1週間くらい外国旅行に行き、そのあと秋には学校に戻る、、そんなフランス人カップルでした。

パパはセゾニエ

学生に限らず、家庭をもつパパにも季節労働者が多くて私はびっくりしました。
だって一家の大黒柱がバイトじゃローン組めなくない?車は?教育費は?とか余計な心配してしまうのですが、日本とは社会保障制度が違うこともあって、皆いたってフツーに季節労働に従事していました。

まとめ

「働き方改革」は『生き方の多様性を受け入れる』のが先

いろんな働き方があるのはいろんな生き方があるからなんだと理解した時、私の季節労働への偏見はなくなりました

フランスではとにもかくにも「自分がどう生きるか」がまず第一
それに合わない選択肢は選ばない強さがあります。
そして選んだやり方について人に口を挟ませない強さも、、、。

人生を自分の望むように生き抜くために使う強さやプライドをニホンジンとは違うポイントで使うんだな~と妙な部分に関心しました。
この他にも季節労働という労働体形によって学んだことは数知れず。
次回は季節労働の採用についてのぼやきをお伝えします。


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